Europe Watch

 これまでイギリス、アメリカ、ドイツと移り住んできたビジネスマンが、海外での暮らしや習慣、ビジネスなどについて様々な視点から語るブログです。
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私は普段寝る前の15分くらいと出張の移動中の飛行機は読書の時間に充てることにしている。先週の日本出張では片道12時間のフライト時間を利用して、最近読みかけだったダビンチコードの英語版を読み終えることができた。ペーパーバックで600ページ。まずまずのボリュームだが、明快でビジュアルな文章とストーリー展開のおかげで比較的スムーズに読み進めた。アメリカ人作家が書いたということで、フランス人やイギリス人についての描写について「本当かな?」という疑問点と、その逆にアメリカ人とフランス人、イギリス人の違いをうまく表現した点も見られた。発売後三年も経つ小説のストーリーや感想について今頃ここで語っても仕方がないので、私なりに気なった点と英語の面で目に付いた表現についてここに書きとめておきたい。
da-vinci-code2.jpg

疑問点としては、フランス人のSophie が自宅では祖父に英語の使用を強要されていたこと。フランス人の祖父と自分だけの家庭で自宅では英語しか使ってはいけないとしつけられて育つSophieだが、これはちょっと非現実的な設定ではないだろうか。ありえないとは言わないが、現実味が薄く少し白けた。

一方、Sophieとともに逃避行に入るLangdon教授がSophieのプジョーを運転しようとしてうまく運転できず、”I drive an automatic!”と嘆くシーンがあるが、これはほぼ100%の乗用車がオートマのアメリカと、小型車の9割がマニュアルというヨーロッパの違いをコミカルに捉えている。多くのアメリカ人読者の共感を得られるだろうシーン。

イギリス人貴族であるTeabing卿が深夜のLangdon教授の来訪に際して、Langdonをテストするシーンでは、最初に卿が”Shall I serve tea or coffee?”と訊ねる。Teabingがアメリカ人のコーヒー信仰に反感を持っていることを知っているLangdonは”Earl Grey”と答えるが、さらに”milk or sugar?”と来る。そのときSophieが”I think the English take milk.”と耳打ちするのだが、Teabing卿は実はレモンティー好きだったことをLangdonが思い出す。紅茶にこだわるイギリス人をやや大げさに表現してアメリカ人との違いを際立たせている。

英語表現については、208ページでBishop Ariganrosaが若い司祭に ”when did the tail start wagging the dog?”と訊ねる場面がある。これは、”The tail wags the dog.”という慣用表現の変形で、たまに(年に一、二度か)耳にするから実際のイギリスの生活で使用される表現。普通は犬が尻尾を振るものだが、逆に尻尾が犬を振る(tail wags the dog.)、ということで、事態がコントロールを失い、手におえなくなる様を指す。

他にもいくつも気がついた点などはあったが、今回はとりあえずここまで。
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コメント

おはようございます^^。なるほど・・・。私は原作も、邦訳も、どちらも読んでいませんが、映画は見ました。ソフィがなぜ、あれほど英語に堪能なのか? 映画では出てきませんね、ま、教養人ならフランス人であっても、ある程度の英語は操れるってことなのかと思ってましたが・・・。 最後に教会で祖母(?でしたっけ?)に再会したときも、フランスなのに、英語で抱擁したので、ちょっと違和感がありました。だって、フランス人同士(?)ならフランス語で語り合えばいいのに・・・で、観客の私たちには字幕をつければいいわけだし。。。
紅茶のところは、同感です、微妙ですけど、英国人っていう違いを印象付けたいのかなと思いました。 つづき、楽しみにしています^^。  あ~ 日本(関東)は、蒸し暑いです・・ここ2,3日、晴れ間があったのですが、昨日もかなり蒸し暑かったです、今日は、「昨日より、気温は低い」と言いながら、「もっと蒸し暑くなるでしょう~」という予報でした。
でも、明日からは雨模様に戻るみたいです。
私は映画は見ていないので分かりませんが、ソフィーの英語は幼年期からおじいさんに鍛えられて、その後彼女がイギリスに留学した設定になっています。

教会で祖母と再会するのは小説ではスコットランドですね。でもフランス人同士であることには違いないのだからやはりフランス語が自然ですよね。

まあ娯楽小説なのでいろいろと細かいところは無理があるし、キリストのことについてもつじつまが合わない点もあるようですね。

ヨーロッパもこの週末は30度に達する暑さのようですね。家に冷房がないので暑い時はがまんが必要です。ただ、日本のように湿ってはいないのでずっとすごしやすいですが。
私はダ・ヴィンチ・コードを日本語版で読みました。
初めのうちは面白くて夜更かしまでして詠んだのですが、最後に向かうにしたがって面白さに欠けてくるのです。結局はキリストの子孫、つまり、マグダラのマリアとキリストとの間に生まれた子孫。実際はそのような人がいるわけがないのですが、この本の中では可能にしてあるため信者が怒るのは当然な事と思います。子孫なんているわけがないのですから...
最後の聖杯は?
ルーヴルの逆ミラミッド。
あれには皆さんあきれたようです。
Miyokoさん、
ちょっとお久しぶりです。

確かに前半の謎解きから、後半が少しだれてくるような気がしました。
ルーブルのピラミッドは意外と言うか、だから?という感じですね。
色々と現実離れしたり、つじつまが合わないこともありますが、ダビンチの謎に秘密結社、聖杯伝説と、人々の興味を引く題材のてんこ盛りで、エンターテインメントとしては成功したのも分かります。
はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいてます。
今更になりますがこの記事、目からうろこでした!

特にTeabingさんの紅茶に関する問答は訳分からなかったんです。
やっと理解できました。

ペーパーバックを読むとこういう「当地の生活に慣れ親しまないとわからない」やり取りがだいたいありますね。
日本の中だけで生活してるものには時々取り残されてさびしい思いをすることがあります。
Xmさん
初めまして。いつも独りよがりの駄文を読んでいただいてありがとうございます。

>「当地の生活に慣れ親しまないとわからない」やり取りがだいたいありますね

これはもう、小説である限り排除できない要素でしょうね。現地の生活をリアリティを持って描くわけですから、やむをえないと思います。最近イギリス人の友人が村上春樹にはまっていたのですが、日本人男性のライフスタイルがわかって興味深いと言っておりました。でも、村上の小説にも日本人にしか分からない要素や表現、冗談などがちりばめられており、これらの微妙なところは外国人には分からないだろうなと思っています。同じことですね。すべてを理解しきれないのは残念ですが、そういったことを発見して理解できたりするとうれしく思えますよね。

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日本を離れて八年。イギリス、アメリカを経て現在ドイツ在住。30代も後半に入ったビジネスマンで二児の父。

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