Europe Watch

 これまでイギリス、アメリカ、ドイツと移り住んできたビジネスマンが、海外での暮らしや習慣、ビジネスなどについて様々な視点から語るブログです。
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今日は午前中オスロにいるクライアントと会議。タフな交渉が終わり、ランチの後オスロ空港に向かった。今晩の宿泊地はデュッセルドルフ。オスロからの直行便がないので、SASスカンジナビア航空でコペンハーゲン乗り継ぎとなる。ところが、コペンハーゲンに着いたら、乗るはずだった飛行機がテクニカルな問題(Technical failure)でキャンセルに。仕方なく次のフライトに乗ることになったが、出発まで3時間半ある。SASのラウンジに駆け込み、PCをひっぱりだして一仕事終え、今これを書いている。つい20日前、スコットランドで同様の問題があってフライトを6時間待つ羽目になったが、またもやである。最近会社ではBad luck TIと呼ばれ、みんな私と出張するのを嫌がるゆえんだ。とにかくフライトにまつわるトラブルには枚挙に暇がない(幸い小さな問題ばかりで済んでいるが)。

ところで、テクニカルな問題(technical failure)というのは航空会社がもっともよく使うフライトのキャンセルの「言い訳」として知られる。はっきり言えば、私を含む多くの人は航空会社の説明を信用していない。

からくりはこうだ。欧州の航空会社にとって欧州域内線は超激戦区である。従来の航空会社に加え、Ryan Air、Easy Jetなどの新興格安エアラインが台頭して、各社の収益は年々悪化。昨今のオイル高が追い討ちをかける。多くの会社にとって収益源は長距離フライト(long haul flight)であり、欧州域内の短距離線(short haul flight)は足をひっぱっているだけで、やむなく運営しているケースが多々ある。空港着陸料、燃料費、メンテナンス費用などを考えれば、満員でなければ飛ばしたくないのが本音。ところが一日に何便も飛ばす路線では、日や時間によって席があまり埋まらないというケースが起きる。さらに同じ日の次のフライトもガラガラというケースもありうる。こうしたときに便利なTechnical failureの登場である。

ガラガラの昼の便をキャンセルして、やはりすいている次の便に乗せてしまえば二度飛ばす必要はなくなり、費用は半分に節約できる上、稼働率も上がる。テクニカルな問題だと言えば誰も疑うことはできないし(受付の人はどんな問題か絶対に言おうとしない)、数時間待って次の便に乗れるとなればみんな我慢してくれる。これが最終便だったりするとこうはいかないはず。

というわけで、Technical failureによるフライトのキャンセルというのは圧倒的に昼の便が多いようだ。そしてなぜか全員が問題なく次の便に乗ることができる。誰もあぶれることなしに!これは実際に何度か体験してみれば明らかである。本当に問題が起こっている場合には乗れない人が出たりして結構な騒ぎになる。(そういえば昨年こんな珍しいケースもあった。)

航空会社が収益を追うあまり、こうした顧客を軽視したことを日常的に行っているのではないかと、かなりの利用者が疑っていることを彼らは分かっているのだろうか。みんなそれぞれその時間のフライトに乗る理由があるはずであり、それにあわせて予定を組んでいる。それが狂うことによる機会損失だってあるはずなのに、それに対する弁償も、きちんとした説明さえ何もない。こちらがフライトを自己都合でキャンセルすればキャンセル料をたっぷりとられるのにである。明らかに消費者不利だと思う。

いずれこれは利用者の航空会社への不満という形で噴出するのではないかとひそかに思っている。
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コメント

おはようございます^^。 まったくもって、納得、そして、そう思います、はい。
宇宙和里さん、
おはようございます。ちょっと力入りすぎましたか?勢いで一気にぶあーっと書いたもので、冷静さを欠いていたかもしれません。でも、これ普段からすごく疑問に思ってたことなんですよね。
なるほど、そういうからくりだったんですね。以前ニューヨークで秘書をしていたとき、わがままな部長のフライトがキャンセルになるたび、こちらはてんてこまいで大変でした。
でも、チャプターイレブンで大騒ぎになるよりはましかな、なんて思ってしまいます。航空会社も、文字通り生き残りに必死でしょうから...。
確かに利用者を無視しているような姿勢はよくありません。でも多少以上無理なスケジュールを組まない限り、顧客が離れていってしまうのでしょうか?
時々思うのは、消費者もわがまま(&無知)になってきていますからね、どっこいどっこいなんでしょうか。
...と、会社側に肩入れしちゃうのは、「お上には逆らえない」日本人気質?をマケドニアで固守しているからでしょうか???
これは、なるほど!と思ってしまいました。
「テクニカルな問題」の裏にはこんな事があるんですね・・・・
空席で赤字・・・額が電車、バスとは違いますからね。
でも、利用する側としては予定を狂わされて大変ですね。
エカテリーナママさん、
会社を経営するとは、突き詰めればすなわち、様々なトレードオフの局面でバランスを取るということですから、顧客重視と損益効率重視の間でのバランスをどう取るかという問題ですね。どちらかに偏りすぎるとそれはいずれ経営悪化という形で自分に返ってきますので、そういう意味では、経営者側としてはどちらが自分の会社にとってダメージが小さいかという視点から、時に無駄(な顧客)を切り捨てなければならないことはあるだろうとは理解できます。あとはそれを短期的な視野で見るか、長期的視野で判断を下すかということですが、昨今の航空会社は短期的な視野で判断をせざるを得ない状況なのでしょうね。
ステラさん、
ええ、私も昨夜はディナーの予定をキャンセルせざるを得ませんでした。予定を狂わされるのも大変ですが、さらに体力的に精神的につらいですね。特になれない海外の土地で一人で取り残されると不安は大きいと思います。
欧州の弱小航空会社も含め、大変なようですね。
ブログの友人で、イギリスに住んでらっしゃる方、先日オーストリアは、Ryan air利用で、なんと75ペンス、空港税も含めて3400円だったそうです。

それと、欠航は、乗員の都合が付かない事も多いとか(その国の祭日などにかかると)現役のCAが、おっしゃっていました。

お客様も、忍耐が必要になりつつありますよね・・・・ご苦労様。
先のコメントを書いてから、考えていたんですが、わたしはTIさんの靴を全くはいていなかったようです。なんだかとっても不適切でした。すみません。
お返事から、超早いタイピングの音が聞こえてきそうです(きゃ~)。
おっしゃる通り、企業としてサービスを提供する場合、そのサービスには責任を持ってもらわないと困りますよね...。
自分が仕事でフライトを利用したことがないので(「出張する」というのは、働いていた時分の「夢」でした)、「スケジュール」がどれほど重要か考えていなかったようです。
again, 大変失礼しました。
華さん、
Ryan Airを筆頭とする格安航空会社の勢いは本当にすごいものがあります。会社も路線も便数もどんどん増えて競争が激しくなり、さらに安くなるという感じです。私も先日ロンドンからスコットランドは1ポンドでした。

なるほど、スタッフの都合がつかないという欠航もあるのですね。それは知りませんでしたが、考えてみればありえますよね。
エカテリーナママ さん、
いや、別にこちらが気を悪くしたとか、そういうことはまったくありませんので、ご心配なく。というか、自分と異なる考え方を提示されると、自分の考えを見直すことになり、自分の考えが深まるので、むしろ必要だと思っています。時には自分ではなく、相手の靴をはいて考えることが大事です。ですからあやまっていただくことなどまったくありませんよ。

思えば、旅行で利用する場合と仕事で利用する場合とでは、航空会社に対する要求度合いというか、サービスの質はかなり違ってくるような気がします。航空会社が提供するサービスのレベルもリゾート路線とビジネス路線で当然違ってくるでしょう。

内勤が多いスタッフにとって、出張するということに対するあこがれがあるというのは、こちらでもあるようです。だから我々もたまに内勤の人に出張をお願いすることがあります。そうすることで、モチベーションがアップするんですよね。

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Author:TI
日本を離れて八年。イギリス、アメリカを経て現在ドイツ在住。30代も後半に入ったビジネスマンで二児の父。

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