Europe Watch

 これまでイギリス、アメリカ、ドイツと移り住んできたビジネスマンが、海外での暮らしや習慣、ビジネスなどについて様々な視点から語るブログです。
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毎朝、私が通勤途上に車で娘を学校まで送って行きます。途中、娘の学校の近くにあるドイツ人の小学校のそばを通ったとき、「ドイツ人の学校は嫌い」と娘がぽそり。どうして?と訊くと、「ドイツ人の子供たちは、日本人をちびだって馬鹿にするからいや。」と言います。娘は同学年の白人の子供たちと比べても小さいわけではないので、ちびだとからかうのは、人種差別に根ざした言葉でしょう。分別のある大人なら、頭で思っていてもそういうことは言いませんが、子供たちは思ったことをそのまま面白半分に口にします。言葉が分からなければ、とりあえず気付きませんが、ドイツ語が分かる娘には何を言われているのか分かってしまうようです。

私は、日本人としてドイツなどに暮らしていて、
なんとなく居心地の悪さを感じることはあっても、露骨な差別にあった事はないのですが、子供はまだ思慮分別がない分、ストレートに出てしまう。悪気がない場合もあるだろうし、年齢がある程度高くなれば意地悪から出る言葉もあるでしょう。娘も9歳になり、自分のアイデンティティを自覚し、自分がどんな人種で、どんな姿かたちをしていて、他人とどう違うのかを意識する年齢。自分が周囲とは違う人種なんだということを自覚しだして、それを気にしているようでもあります。これがティーンエイジャーになると、髪や肌の色などが異なることをさらに意識するようになり、どんどん難しくなっていくのでしょう。子供時代を白人社会で暮らした帰国子女が、差別体験を思い出すため、海外が好きになれないという話を聞いたことがあります。娘にはそうなって欲しくはないとは思いますが、すでにそういう兆候が見られるのは残念なことです。

アメリカに住んでいた頃、娘が通っていた幼稚園で、各園児の髪の毛や肌の色、目の色の違いをみんなで書き出して、そのことについて子供たちがみんなで話をするという授業がありました。人種の違いを理解して、認識し、それが当たり前でよいことなのだと教える教育です。イギリスの小学校でも同様の授業がありました。「黒い髪がきれいだって、先生とクラスメートにほめられた」とうれしそうに話す娘を見て、さすが多民族が集まる国の幼児教育だと感心した覚えがあります。急速な国際化が進むこれからの社会には、そうした、差別をなくす教育が大事なのではと感じさせられましたが、多民族化が進んでいない日本やドイツは、果たして遅れをとっていないでしょうか。
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コメント

私の家内(Chinese Malaysian)は、もし息子がシンガポールの現地校に行った場合、息子の名前が日本人名であるのに対し、現地校の中国系の子供たちが中国系の名前になっている中で日本名が目立つのを嫌がっています。他に漢字名のないマレー系、インド系の子供も学校では混ざっていますが、中国系と違い外見が全然違うので名前の点は気になりません。シンガポールは、人口の8割が中国系で、日本人と中国系は外見はよく似ていますが、学校で漢字名で表記する機会があるときには、日本名と中国名の違いというものは一目でわかります。私は10年前のシンガポールを知っていますが、シンガポールは従来の英語教育中心から、中国語教育が年々重要視されてきています。差別の特徴は、同化しようとすればするほど、違いが目立ってしまうparadoxicalな点だと思います。
本当にお子さんの教育が一番ご苦労される事なんでしょうね。
娘の職場は、帰国子女の方が多く、奥様が日本人以外の方も多く、様々な≪意外≫なことが起こるようです。
帰国子女の方は、皆さんとても優秀で、バイリンガルは勿論とても意欲的に働いていらっしゃるようです。
たまたま同じ立場の優秀な女性と席を並べているようですが・・・
生活習慣とか、表現力など、思いがけない事で成育歴の違いを感じるそうです。
海外で、幼い頃を過ごすのは貴重な経験で有ると共に反面海外に出たくない、と言う思いを持つ女性も多いようですが・・・。
何がその個人に良いのか、悪いのかなんて、判断は出来ませんよね。
しかし、親は、常に両親で、子供を育む必要が有ると思うのですが・・・
何れにしても、親しか、子供の責任は取れませんし~~
もう少し大きくなって、子供を手放せるように準備をするのも選択肢の一つと考えるのも・・・良いのではないでしょうか?
aoさん、

「差別の特徴は、同化しようとすればするほど、違いが目立ってしまう」というご指摘にはなるほどと思いました。近ければ近いほど違いが際立つという点がありますね、確かに。日本人というのは、アジアでは微妙な立場にありますね。差別されるというより、やっかまれたり、嫌われたり。特に子供には罪がないだけに、難しい点です。中国の影響力が強まる昨今はさらに難しくなってくるでしょうね。
華さん、

教育はその子供の人生を決定付けるので、やり直しが利かない事もあり、責任が重いです。海外にいるからこそ、日本にないよいものを体験することもできますが、同時に日本に同化しずらくもなります。その結果としてどちらにもなじめなくなり、中途半端なアイデンティティに悩まされることもあるかと思います。最終的には子供も大人になり、自分で人生を切り開いていかなければならないわけですから、私たちにできることは、なるべく可能性と機会を広く与えてあげることではないかと思っています。それを選ぶのも利用応用するのも、子供次第ということで。
はじめまして。

子どもの頃のそういった教育って大事なんでしょうね。
日本ってのは教育が本当に遅れてるなぁ・・・と
思う面もちらほらです。
島国だからかもしれませんが。

でも、せっかく異国に住んでいるならその国のいいところも
吸収出来るといいですね。
Ryuさん、

初めまして。

日本の教育は成績はいいんですが、こと中身となると、暗記が中心で思考力などが育たないとか、個性が伸びないといった批判がありますね。まだまだ画一的過ぎるのかもしれません。日本人独自のよさもあるのですが、それが自覚されていないことも多く、これらは日本の教育を外から見ることがないからではないでしょうか。
TIさん
やっぱ画一的的になるよね。文部省庁の官僚ちゃんたちが画一的で普通の人々なのだから、裾野も普通になって行くのは当然だ。新しい物の考え方や感性が生まれにくい環境は残念だけれと゜画一的なのは倭の国、古来の調和を重んずるという民族の美徳精神。日本人独自のよさなんだよね。
connoさん、

画一的であることと、多様性を理解して差別や偏見をなくすことは両立しないものなのでしょうか。日本人のよさを失わずに、国際社会にふさわしい教育を模索していきたいものですね。
TIさん

学校教育のシステムの中では両立は難しいと思うよ。多様性を理解して差別・偏見をまったくなくすのは無理だけど。集団の中の協調(共通性を見出す)を優先した教育より、個人が自立し尊重される(スポーツのような)教育環境にできれば・・・多少はねぇ。
集団の中の個人としてではなく一人の個人として集団にどう係わるかみたいな..
あと、もう少し学校で早い時期から宗教についての早期教育ができたほうが良いと思います。国際社会に於いても文化の違う人たちと係わる上で、思想、物事の考え方の理解にも繋がるはずです。世界の大半の人たちがキリスト教やイスラム教なのですから必須ですね。

connoさん、

「集団の中の個人としてではなく一人の個人として集団にどう係わるか」。確かに、日本の教育では集団がまずありきで、個人はその中に隠れざるを得ない優先順位があるように思います。それが悪いとは一概に言えないとは思うのですが、それによる弊害もあるわけで、バランスが難しいところですね。

教育と宗教は切り離すことはできませんね。これまで気にはなりながらも、あまりきちんと考えてはきませんでしたが、日本はあえて道徳という形で価値観を植えつけますが、イギリスの学校では5歳からキリストについて学びます。ではキリスト教だけに偏っているかというとそうではなく、他の宗教、特にイスラム教のこともちゃんと教えているんですよね。日本人も価値観のよりどころとなる思想(宗教と限定する必要はなく)をきちんと教える必要がありますね。

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日本を離れて八年。イギリス、アメリカを経て現在ドイツ在住。30代も後半に入ったビジネスマンで二児の父。

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