Europe Watch

 これまでイギリス、アメリカ、ドイツと移り住んできたビジネスマンが、海外での暮らしや習慣、ビジネスなどについて様々な視点から語るブログです。
2017/05«2017/06 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 »2017/07
     
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
     
日本人として海外で働いていると、日本人のよさを外国人から指摘されて再認識することがあります。ヨーロッパの人から見た日本人のよさというのは何でしょうか。「勤勉さ」「正確さ」「緻密さ」「忠誠心」など、色々とあるとは思いますが、日本人の美徳として私が最もよく耳にするのは、「礼儀正しさ」です。仕事の頼み方から部下や同僚、競合他社への接し方まで、Respectとpolitenessを忘れないその姿勢が、ひそかに周囲の外国人に感心されているようなのです。こうした日本人の礼儀正しさを見て、周囲の外国人はそれに影響され、社員全体に伝播して受け継がれ、外国にありながらも、日本企業独自の雰囲気、カルチャーを醸成していくのでしょう。

先日、会社を辞めてドイツ企業に移ったフランス人女性は、「日本企業の丁寧な仕事の頼み方が恋しい」とかつての同僚に訴えていたそうですし、私の目の前のドイツ人女性は、いかに日本人がアメリカ人やオランダ人といった人たちに比べて礼儀正しく、相手へのRespectを忘れないかを、彼女の実体験を交えて切々と語ってくれました。

イギリス人の同僚は、日本企業が社員を大事にする姿勢を高く評価していました。いともたやすく人がクビになる時代ですが、日本企業は社員を単なるコストとして捉えず、情けを持って接するところが、経営効率至上主義の米国や英国企業とは異なるといいます。そのことは時に、日本企業の非効率さ、コストの高さとして競争力を失わせる要因となりますが、長期的に見て、良い人材を長い目で育てることができるのは日本企業であり、そこが逆に強みとなることもあると彼は指摘します。彼は将来転職するにしても、日本企業に転職したいと考えているそうです。

一方、今の経済大国日本を作り上げた大きな要因であるはずの「勤勉さ」については、ヨーロッパでは必ずしもポジティブに捉えられません。プライベートライフを犠牲にしてまで働きすぎるその姿勢は、彼らには理解しがたいようです。私の会社でも最後まで残って残業をしているのは日本人ばかりですが、そんな光景は彼らには非効率だと映ります。昼夜土日を問わず働く日本人の働きぶりは、外国人の上司からは重宝されますが、しかしながら、北欧や西欧の企業は、社員にがむしゃらに働くことを特に要求せずとも、利益を出して成長し続けられる、スローライフ的ビジネスモデルをすでに生み出してきています。

昨今、政治やビジネスの世界では、従来のハードパワーではなく、ソフトパワーこそが競争力を決める時代に入ったと言われますが、意外と見落とされがちなこの「礼儀正しさ」こそが実は日本企業の隠れたパワーの源泉なのかもしれないなと考えたのでした。
スポンサーサイト

コメント

日本在住の外資系企業2社に勤めて合計で15年ほどになります。
海外在住の日本企業に勤める日本人への評価と、日本で外資系企業に勤める日本人への評価では、温度差があるなぁと感じます。
彼らが何を求めているかの違いでしょう。
そうですか、勤勉とか正確とか真面目とか責任感とかでは無く、礼儀正しいと言うのが評価されているのですか・・・・・。
そうですね、相手をきちんと認識出来て初めて礼儀正しい態度を取れるのでしょうね。
日本国内でも、だんだんに軽んじられる≪相手への態度≫私も、日常的に心して礼儀正しく生活したいと思っています。
ach soさん、

確かに海外で駐在している日本人と、外資系に働く日本人では、立場も違えば、雰囲気なども異なるでしょうから、結果として外国人から見える日本人の姿も違ってくるのでしょうね。逆に、こちらから見える外国人の姿も違って見えるのでしょうか。
華さん、

そうですね。おそらく他の要素も評価されているのでしょうが、礼儀正しさというか、人へのリスペクトを忘れない姿勢がすばらしいとよくいわれます。もちろん、外国で駐在員として働く日本人がすべての日本人ではありませんが、少なくとも我々は外国人から見える日本の代表という気概を持って、これからも自らを律していきたいと思いますね。
TI さん

<少なくとも我々は外国人から見える日本の代表という気概を持って、これからも自らを律していきたいと思います>
外国で働く日本人の評価が高いのは、このような気持ちで働いておられる方々のおかげと思います。
私も、アメリカで1960年以降、何人かの日本の企業で働く管理職クラスの方と知り合いになる機会がありましたが、日本の信用や経済発展はこのような人たちの力が大きかったことと思っています。
spaceglowさん、

自分たちが日本の代表とは、ちょっと気負いすぎで、自意識過剰ではとも思うのですが、実際に周囲の外国人から、日本人についての感想を聞かされると、自分たちの普段の行動が見られており、それが日本人の印象を決定付けるんだなと、実感します。これからもそうしたことに気をつけながら生活していこうと思います。
初めまして!以前に何度か覗かせていただいて以来、とっても興味深い内容のブログでいつも更新を楽しみにしています。2004年より転職を繰り返しながら英企業で仕事をしていますが、日本では当然の事がこちらでは感謝されたりという事は良くありますね。なるほど、相手へのRespect。とても大切な事だけに、それが出来ている!という印象を持たれているのは喜ばしい事ですね。たしかに、残業に関しては「効率が悪い」とか「プライベートを何で犠牲にするの?」的見られ方される、コレに関してが私も同感です。どうしてもその日まで終わらせなくてはならない仕事がある時は別ですが・・・。スローライフ的ビジネスモデル+礼儀正しさで今後の日本が成長していける日が来れば最適!?という感じでしょうか。また遊びに来ます。
bunnuby-yumsさん、

初めまして。いつもおいでいただきありがとうございます。残業は、こちらの人でも必要であればもちろんやりますよね。でも、残業が慢性化すると、自分の処理できる以上の仕事を任せられているから、給料を上げろとすぐなります。サービス残業なんて考えられないでしょうね。

イギリスで働いておられるとのこと、色々とご苦労も多いかと思います。お互い、日本人ならではのよさを活かしてがんばりましょう。また、そちらのブログにもお邪魔させていただきます。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://europewatch.blog56.fc2.com/tb.php/331-a5ed8857

FC2ブログランキング

My Profile

TI

Author:TI
日本を離れて八年。イギリス、アメリカを経て現在ドイツ在住。30代も後半に入ったビジネスマンで二児の父。

Calendar
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
月別アーカイブ
最近のトラックバック
Blog Link

その他Link
ブログ内検索
RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。