Europe Watch

 これまでイギリス、アメリカ、ドイツと移り住んできたビジネスマンが、海外での暮らしや習慣、ビジネスなどについて様々な視点から語るブログです。
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先週日本から出張者がドイツにやってきた。この人は十何年か前ドイツに三年ほど駐在していた経験があり、英語はもちろんドイツ語も多少話すことが出来る。当時はドイツ語での商談もこなしていたという。

とある国際的企業の人と以前話したことがあるのだが、私たちより一世代二世代上の日本人駐在員というのはかなりのレベルで現地の言葉を話すことができたようだ。ドイツ語、イタリア語、フランス語、ポーランド語などなど、私の会社では総合商社のようには言語のスペシャリストは採用していないし、育ててもいない。それでも、駐在中にある程度の現地の言語を身につけていた。

それが四十代より下の世代ではたいてい英語のみ。プラスアルファができる日本人は限られている。なぜか。今回その出張者がこんな言葉をもらした。

「最近ではドイツ支社の人はみんな英語を話すんだね。」

なるほど。これが理由ではないか。
昔は現地の人とコミュニケーションするのに現地の言葉が必須だったが、昨今では相手が何人であろうと英語だけで事足りてしまうのだ。結果として現地語を習得する機会も動機も以前より減ってしまったといえる。我々の世代の言語習得能力が劣っているというよりも、現地の人の英語力がアップしたということが大きいようだ。

欧州は戦後汎欧化が進み、その動きはEUの実現と共に加速している。それと同時に各国の英語教育も充実してきている。ドイツでも、五十代より上の世代は英語が出来ない人がとても多いが、三十代より下になればレベルの差はあれ通じる確率は高い。英語が良く通じるオランダでもそうだ。会社のオペレーションもますます「汎欧化」しており、英語は社内公用語として、ローカルスタッフ採用の必須条件である。かつては英国を除いてそういう人材は限られており、幹部はともかく、下のスタッフは英語などできないのが当たり前だった。最近はどこの国であってもみんなある程度英語ができる。(東欧と南欧はやや苦しいが。)この違いは駐在する日本人にとって大きい。

昔は現地語を習得することは生活上も業務上も今以上に必要とされており、それが日本人駐在員を鍛えたのだ。最近は英語が通じることが多くなり、会社でドイツ語を話すことはまれである。そういう意味で、我々の世代はスポイルされてしまっていると言えるのかもしれない。

「三つ目の言語を習得した方がいい」

ヨーロッパ赴任が決まった時、ヨーロッパ駐在の先輩に言われた言葉だ。良くも悪くも、このアドバイスが時代遅れになりつつある。
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コメント

お久しぶりです!
年末年始、スイスに行ってきました。1泊2食付6フランの安宿の大晦日のディナーの席では、ウチのために皆さん英語で喋ってくださいました(他の人たちはドイツ語フランス語イタリア語英語スペイン語位は喋れるもんで)
確かに、どこに行ってもアジア系モロ判りのウチには最初から英語で話して下さる方多数ですね。逆に中途半端に地元の言葉を喋ると(地元のチャイニーズと間違われてか?)早口で喋られてオタオタすることも(汗
2007年こそしっかり英語を学ばなければ!と思っています。
そう言う意味では、私たち楽してますよね。英語さえ話せれば、一応欧米では生活出来ますもんね。ただ、アジアに行くとなると、国にもよりますが、現地の言葉が出来た方が良いんでしょうね。片言でも良いから、第3の言語を習得したいと思っている今日この頃です。
ふうさん
今年もよろしくお願いします。
スイスはスキーですか?スイス人はほんと驚くほどマルチリンガルですよね。スイスのドイツ語は方言が強くて北ドイツの人には分かりにくいそうですが。

下手にドイツ語を話すとドイツ語で返事が返ってきて困ってしまうことってよくあります。相手が英語を話せるとそこで英語にスイッチしてしまってドイツ語の練習にならないんですけどね。まあその方が楽なんですが、それも良し悪しです。
確かにビジネスの時は、より正確に情報を伝えられる英語が使えれば便利ですよね~!
ただ、その国で生活をしていく上では
その国の言葉を尊重して使おうとする姿勢が
大事だと思っています。
どこに行っても、英語が通じるものと思い込んで
平気で英語を使うようなアメリカ人(というイメージなんですが・・)みたいには、なりたくないので・・(笑)
mikaさん
同感です。欧米の都市部ならば英語でなんとかなるけれども、アジアや南米、アフリカだとそうはいきませんよね。私も今年はドイツ語をもっとブラッシュアップせねばと思う今日この頃です。
さらみさん
その国の言葉を尊重して下手でも使おうとする姿勢が私も大事だと思います。相手が英語が分かる人でもそうすることで、仕事上でも普通なら得られない協力が得られると思っています。

イギリス人やアメリカ人は英語しかできないモノリンガルの人が多いですが(日本人もそうですが)、彼らが外国に出て外国語を学ぼうとしても周囲が英語を話してしまうので、わざわざ学ぶ動機付けが弱くなるという面はあるかもしれません。
私の3つめの言語は、中国語です。中国語習得を重要視している理由に、日本人と中国人は容貌が似ているという点があります。(礼儀作法や行動様式が似ているとは、言いませんが)。中国人はかつてのチャイナタウンに代表される移民・小商人のイメージから、大国の富裕層一団として存在感はどんどん増していきます。アジアにいる欧米人の人気外国語は中国語となっています。オーストラリアでは、数年前まで日本語だったそうですが、中国語の人気が日本語をこえてきたようです。
ITさん、ドイツ語習得頑張ってください。現地の中国人に負けないように。
aoさん
中国語は今後最も有望とされるスキルですね。経済成長、人口増加に伴い、世界一話される言語となる日もそう遠くないと聞きます。私の会社でも中国語が最も注目されています。日本語が追い抜かれるのは残念ですが。

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Author:TI
日本を離れて八年。イギリス、アメリカを経て現在ドイツ在住。30代も後半に入ったビジネスマンで二児の父。

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