Europe Watch

 これまでイギリス、アメリカ、ドイツと移り住んできたビジネスマンが、海外での暮らしや習慣、ビジネスなどについて様々な視点から語るブログです。
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クリスマス休暇を利用して、フランスのロワール地方にドライブに行っていた。携帯電話は持っていったが、休暇中電話をかけることも受けることもなく、PCにもネットにもまったく触れず、純粋に家族だけの時間を過ごしてリフレッシュ。

ヨーロッパが面白いのは国ごとに文化、歴史、習慣などが異なるその多様性だが、フランスを数日ドライブして改めて気付いたフランスの道路事情はこんな感じだ。


高速道路が有料のところが多い

これまでも仕事、プライベート含めて何度かフランス国内をドライブしたことがあるが、今回初めて、いかにフランスが有料道路が多い国かということを知った。興味深いのは、パリ市周辺の道路は無料なのに、パリ市内とその郊外を結びつける高速幹線道路が有料だということである。料金はというと、たとえばベルギー国境側からパリ北部まで走ると、途中の高速道路150km分くらいが12.4ユーロ。日本よりは多少安いか。でも、英米独での無料高速道路に慣れた私には非常に高く感じる。ちなみに、イタリアも高速道路の多くは有料である。

高速道路は暗い
基本的に高速道路は夜は真っ暗である。街灯なんてついていない。これはドイツも同様で、真っ暗なアウトバーンを200kmで疾走するなんてことがよくある。事故が起こるリスクと光熱費を天秤にかけた結果なのだろうが、一方、ベルギーやルクセンブルグでは高速道路沿いの街灯は整備されており、日本同様に明るい。


フランス車比率が高い
これは当たり前なのだが、国中どこまで走っても大して車種構成が変わらない日本や米国に対し、ヨーロッパでの各国の車種の違いというのは、なかなか見ていて面白いし興味深い。特にフランスは半官のルノーを初め、プジョー、シトロエンと、大手メーカーがしのぎを削っており、そのどれもが小型車を得意とするメーカーなせいか、異常に小型車の割合が高い。ドイツで当たり前のように見かけるメルセデスやBMW, Audiといった高級セダンはフランスに入るとぐっと減り、プジョー206やルノーのClio、Meganeといったハッチバック車ばかりになる。道端で故障している車の比率が高いのはご愛嬌。

一方、お隣イギリスでは、自国生産車がほとんど姿を消しているということもあり、経済と同様、自動車でもウィンブルドン現象が起こっている。(ウィンブルドン現象:サッチャー政権下のイギリスが80年代に自国の経済と市場を自由化した結果、他国企業が幅を利かせるようになった現象。テニスのウィンブルドン大会においてイギリス人が活躍できなくなった現象になぞらえた経済用語。)イギリスではロールスロイスからマレーシアの国産車Protonまで、あらゆる国籍のあらゆるブランドの車が入り乱れている。

日本を中心にアメリカでも人気のトヨタが、ヨーロッパではシェアが一桁と伸び悩んでいるが、フランスやドイツの自動車市場を見ると、いかに全欧で一律にシェアを伸ばすのが難しいことかよく分かる。国ごとにブランドイメージ、販売網、消費者の求める性能やデザインへの好みがまったく異なるのである。また、税金の高い欧州では、給与を現金でもらうより、車をもらった方が節税になるため、会社が給与額を抑えてその分従業員に車を買い与えるカンパニーカー制度が一般的だ。そのため、イギリスやドイツで見かける高級車の大半がカンパニーカーだと言われている。カンパニーカーの場合、車種の選択は会社の意思に左右されるので、純粋な個人の好みで選ぶというわけにも行かず、保守的な国産車になりがちだ。

こうした、市場の特徴が異なる国々すべてでよく売れる車を作るというのは難しい。すべてに合わせようとすると車は最大公約数的な退屈な仕上がりになるのだ。フランスでシェアを伸ばしたければフランス市場に特化した車が必要だし、ドイツで伸ばしたいのなら、ドイツ人の嗜好や慣習に合わせなければならない。どちらも実現しようとすると虻蜂取らずになりやすい。文化が多様で国同士のライバル関係が微妙に絡むヨーロッパならではのマーケティングの難しさである。
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コメント

新年のご挨拶を申し上げます。今年もよろしくお願いします。
私は数えてみたら、ヨーロッパでは8ヶ国ほどレンターカーで旅行しました。国それぞれであることは実感しました。有料道路の料金の支払方法の違いによるゲートへの進入方法。オーストリアのように高速道の通行権利が車に添付されている場合など、旅行者にとっては一番戸惑うことです。
また、ドイツの高級車はどの国でも猛速で走っているのが目立ちます。会社所有の車があるとは知りませんでした。
高速道路の進入標識が行き先表示のみで、アメリカやカナダのように東西南北の方向表示が無いのはどうしてでしょうか?、日本のように高速道の道路番号が無いのは、さすがヨーロッパでは見かけなかったようですが。
Tanti auguri di Buon Anno!
夏にフランスへ行ったので、今回の日記はとてもうなづきながら、興味深く読みました。
そして仏の道路標示のわかりやすかったことを思い出しました。とても親切です!伊のものはひどいですから・・・

最後ですが、今年もよろしくお願いします。いつも楽しみにしています。
あけましておめでとうございます。
生活経験者ならではの、レポートを有難うございます。
とても楽しく、興味深く拝見いたしております。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
高速道路事情・・乗り合い観光バス利用では知り得ない情報、とても面白く拝見しました。
また車が、会社からの給与弁済システムなんて・・・そういえば日本でも、一部の会社の役員は・・そういう意識を兼ねた社用車
システムを取っているような話も聞きますが・・。
Spaceglowさん
そうですね。国それぞれ料金の支払い方法が異なりますね。スイス、オーストリア、チェコなどは期間限定のステッカーを購入して車に貼るようになっていますね。ドイツも高速道路有料化の話が出ておりまして、この方法を取ることが検討されているようです。

ドイツの高級車はアウトバーンを走ることを前提に設計されているので、高速安定性がとても優れています。そのためスピードが出すぎるという傾向があるのでしょうか。ドイツやイギリスでは営業マンとか管理職の多くはカンパニーカーだと思います。

そういえば欧州では東西南北の標識はありませんね。斜めに走る高速道路が多いためなのか。
確かにあれば分かりやすくて便利だと思います。ロンドンの地下鉄で見かけるくらいですね。道路番号は必ずついていますね。でも国境をまたぐ高速の場合、その国独自の番号と、EU共通番号の二つがついています。
castagnaさん
夏にモン・サン・ミシェルやシャンボールに行かれていましたね。先日イタリアで運転しましたが、イタリアの標識がひどいとは気がつきませんでした。高速などでも道幅が狭いとは感じましたけど。
華さん
今年もよろしくお願いします。

日本の役員の社用車というといわゆる運転手つきのあれでしょうか。こちらではもっとカジュアルに使われまして、いわゆる会社が社員に車を支給して、業務と私用に使わせる。私用で使った分のガソリン代は自前で払わせる会社も多いです。いわゆる運転手がいるような社用車は日本同様ほんの一部ですね。

話はそれますが、東南アジアやアフリカ勤務の日本企業駐在員はたいていがこの運転手つき社用車だと聞いたことがあります。危険なので自分で運転することを会社が許さないのです。国によっては誘拐の危険も高いですから。運転手はガードマンを兼ねていて、銃を携帯していることもあるとか。
あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願い申し上げます

ご無沙汰しております
なかなかお邪魔できずでも時折読ませていただく記事は興味深く参考になります

今年はレンタカーを借りて母と娘を連れて
フランスかスペインの田舎を回ろうと考えているのですが
今日の記事を読むと200キロで疾走?
そんなはじめて走る道路で大丈夫かと
不安になりますね
う~~んツアーだと絵がかけないし~~
おりいぶさん
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

200kmで疾走と申し上げたのはドイツの話です。フランスは法的には130kmまでですので、ぐっとスピードは落ちます。パリのドライブはお勧めしませんが、田舎であれば大丈夫だと思いますよ!
ハッチバック
ご無沙汰しております。あけましておめでとうございます。
おっしゃるとおり、ヨーロッパの道路は国によって雰囲気が違いますね。私もフランスに来た当初はハッチバックの車の多さに驚きました。今ではモノスペース車が非常に多いと思います。フランスではセダンは年々減っているような気がします。あと、どなたかもおっしゃっていましたが道路標示はフランスはなかなかレベルが高いです。ベルギーに行った時は道路標示がわかりにくかったです。
今年もよろしくお願いいたします。
ふらんすさん
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。確かにフランスでは今でもハッチバックの車が多いですね。いわゆる普通のセダンは少ないと思います。アメリカなんかではピックアップトラックの割合が異常に高くて、このあたり国ごとにかなり様子が違って面白いですね。

道路標示が分かりやすいという点については、ベルギーがそんなに分かりにくいとは気付きませんでした。オランダは分かりにくいというイメージがありますが、アムステルダムなど特に分かりにくいところばかり運転しているからかもしれません。

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TI

Author:TI
日本を離れて八年。イギリス、アメリカを経て現在ドイツ在住。30代も後半に入ったビジネスマンで二児の父。

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