Europe Watch

 これまでイギリス、アメリカ、ドイツと移り住んできたビジネスマンが、海外での暮らしや習慣、ビジネスなどについて様々な視点から語るブログです。
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先日、世界で欧州だけが森林が拡大しているという記事が出ていました。

【ブリュッセル5日時事】欧州地域で森林面積が拡大している。欧州連合(EU)は気候変動への取り組みで世界を主導する考えだが、森林には温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)を吸収する機能があり、一定の貢献が期待されている。
 国連などの集計によると、1990~2005年に欧州地域(ロシア・トルコなどを含む)の森林面積はほぼ1300万ヘクタール増えた。これは、ギリシャ一国に相当する面積だ。世界で森林が拡大しているのは欧州地域だけという。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080505-00000032-jij-int

確かに、ヨーロッパに住んでいると、緑の多さに感心します。住宅と林や草原などがバランス良く溶け合っています。例えばロンドンは近郊も入れれば人口800万の大都市ですが、ハイドパークは言うに及ばず、中心部にも至る所に緑豊かな公園がありますし、電車で30分も外に出ると住宅地のすぐそばに牧場や森、草原が広がります。Nature Reserveと呼ばれる、人の手がまったく入っていない自然保護エリアも点在しています。ドイツはそもそもが森の国。人口や都市機能も一極集中していないので、街のすぐ外に森が控えているといった自然豊かな環境があります。

緑被率という言葉を最近知りました。文字通り、ある地域がどのくらい緑で覆われているかを%で表します。日本は意外にも世界で第二位の緑被率を誇るそうです。しかし、これは日本の国土のほとんどが山地であるためで、実際に人が住んでいるエリアに限ればこの率は極端に落ち込みます。例えば東京都を見てみると、23区の中心部はわずか12-13%というところもざらです。

一人当たり公園面積は世界の大都市で東京は最低レベル。下の表を見ると、東京23区の一人当たり4.5平米はニューヨークやロンドンの6分の1と欧米主要都市にははるか及びません。この表には出ていませんが、お隣のソウルでも東京の3倍もあります。下に「都市公園以外の緑とオープンスペースを含む」と書かれていますが、まさか都心の巨大な緑地、皇居は含まれていないことを願いますが。

世界主要都市の公園面積比較


いずれにしても、東京は街が密集しすぎて、緑を犠牲にしてしまっているのは残念なことです。こちらで生活していてたまに東京に戻ると息が詰まるような閉塞感を感じます。金銭面ではすでに十分豊かな日本。今後は都市機能と緑を共存させることで、心の面からも豊かにしていきたいものです。
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大阪府の橋下知事が小学校低学年の35人学級制度を見直すよう指示したというニュースを見ました。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/localpolicy/121738/

財政負担増がその理由で、40人上限でもよいのではないかという見解を示しています。私は、海外で子供を育ててきた親として、この発言には最初、目を疑いました。 「日本の常識、世界の非常識」という言葉がありますが、日本における一クラスの人数の多さはその一つといえるかもしれません。

数年前、娘が通っていたアメリカの幼稚園では、先生一人につき子供は七人まで、という規制があり、クラスが八名になれば先生が二人ついていました。幼い子供には、先生の目がきちんと行き届くようにという配慮です。慣れない海外で子育てをしていた我々には、とても心強くて、安心させられたことを覚えています。小学校に上がってからは、イギリスとドイツの学校に通っていますが、どちらも一クラスは十数名。小学三年生(英国式でYear 4) の今でも16名です。一方、息子が通う日本人幼稚園では、年中組から一クラスが35名になると聞いて驚いています。

OECD(経済協力開発機構)が先進国の教育体制について比較したデータを発表しています(以前、このブログで取り上げました)。
     
日本に戻ってきて、数日を経ると、自分が急速に日本人的感覚を取り戻しつつあるのを感じます。たとえば財布を入れたポケット。海外ではすりを警戒して、街を歩くときは財布が入っているポケットをそれとなく腕や手でガードして、隙を見せないようにしています。これはもうごく自然に身に付いた警戒心で、消えませんが、日本ではその危険性が低いと感じるのか、そのあたりの警戒は薄れるようです。そうして「日本とはなんと気が楽なんだろう」と実感するのです。

荷物を置いたまま少し離れたところに何かをとりに行くとか、子供を一人で登校、留守番させるとか、車中にかばんを置いたまま車を離れるとか、日本では普通に行われますが、これは日本の安全さゆえでしょう。海外ではこれらの行動は無警戒すぎますし、子供を一人で家においておくのは法律違反だったりします。

海外の慣れない土地に住むには、意識的、無意識的に自己防衛の警戒心を常に働かせていなければならず、こうした不断のストレスにさらされ続けていることで、意外と自分は疲れているのではないかと、日本に帰って改めて認識するわけです。日本も昨今は物騒になってきたというのは残念ですが、それでも日本であればまだ様子が分かっているし、言葉も通じる分、精神的には楽なのは確かなのです。
     
先日カットに行った。カットしてくれた店長は日本人なのだが、ニューヨークの店で修行をしてから、クアラルンプールとシンガポールでチェーン店を展開し、9店舗を持つまで成功させ、それを売り払ってからドイツに進出したというつわもの。しばらくドイツでビジネスを広げ、将来はニューヨークで自分の店を持ちたいと夢を語ってくれた。

アントレプレナーシップあふれる起業家だが、彼のチャレンジ精神の源泉は日本の美容院業界の古い体質からの脱出と、そして何より自分の技術に対する自信にあるようだった。日本では先輩が絶対というような年功序列が厳然としてあり、それに嫌気して海外に飛び出したのだが、海外で自分を試してみると、いかに日本人のヘアカット技術が優れているかがよく分かったという。彼によれば日本人のヘアカットやパーマの技術力は世界的に見てダントツで秀でているそうだ。海外を渡り歩いてきた人の言葉だけに説得力がある。

その日本人の技術力の源というのは、手先の器用さもさることながら、年長者が若者を育成するシステムと厳しい修行、そしてそれを黙々とこなす日本人の勤勉さにあるらしい。私がアメリカの片田舎に住んでいた頃は日本人の美容院や理髪店などあるわけもなく、地元の理髪店に通っていたが、そこの技術たるや、ざんぎりカットようなもので、とにかく雑だったことを覚えている。時間はわずか15分で料金は12ドル。切り方が大雑把で適当なのがアメリカらしい。

昨今は香港や台湾あたりの美容師の技術も上がってきているらしいが、日本人にはまだまだ届かないとのこと(私がロンドンに住んでいた頃カットしてくれたマレーシア人のスタイリストはなかなか上手だったが)。手先の器用さと新しいファッションや流行を取り入れる柔軟性、そして自らの技術を磨き続ける日本人ならではの勤勉さと勉強熱心さが世界一の美容師大国をささえている。
     
またまた日本に来ている。今回は木曜に帰国し、金曜日にミーティングをし、土曜日朝にはドイツに向けて出国するという(準)弾丸ツアー。

今晩居酒屋に入って驚いたのが、その注文方法。各テーブルにタッチパネルのディスプレイ端末が置いてあって、注文を入力して確定するとワイヤレスで厨房に注文が行くというハイテク居酒屋。それまでオーダーした食事の金額の確認もできるし、割り勘の計算も自動でやってくれる優れもの。

一見便利でよい仕組みのようだが、これには大きな欠陥があると感じた。ウェイター、ウェイトレスさんはみんな皿を運ぶだけで基本的に注文は聞いてくれない。お皿を運びに来た人にビールを注文しようとしたら、「端末から注文してください。」とすげない返事。

注文した覚えのない品が届いてこちらが戸惑っていると、ウェイトレスの人は「端末で注文が入ってますから、間違いありません。」と半ば強引にその品を置くだけで、取り付く島もない。端末で確認すると確かにその品が記録されているのだが、誰もオーダーした覚えがない。端末に記録があるからそれが絶対だというマニュアルな姿勢。

ウェイターというのは接客業であり、客とのコミュニケーションが欠かせない。ウェイターさんが薦める料理を試してみたり、ちょっとした軽い会話を楽しんでみたり。注文を取り違えることもあるだろう(欧米では結構多い)。でも、そんな場合でも客のせいにしたりはせず、快く品を変えてくれたりするものだ。そして多少間違いがあっても、給仕が行き届いていれば食事も楽しくなり、こちらも少し余分に飲み物や締めの一品を頼んでみようという気になる。ちょっとしたおしゃべりややり取りが売上に効いてくるのだ。

それが客とのやり取りを殺風景な端末に任せて、給仕係はただ黙々と皿を運ぶのが仕事というのではレストランでの外食の楽しみというのも減じられてしまう。マニュアル化した便利さだけを追求する一方で人間同士のコミュニケーションを失っていく。現代日本の姿を象徴しているように感じた。

いくら便利でも、ヨーロッパでこれは普及しないだろうなあ。
     
二週間の日本滞在が終わった。最初の週は仕事がらみで、後半はプライベートの休暇だった。会社の人、社外の人、かつての上司や留学仲間などにも会い、初対面の人だけで40人くらい、全部で50人ほどの人に会っただろうか。彼らからは、自分の性格や能力、自分の置かれている社会環境、仕事の状況、人生の目標といった面でいろいろと新たな知見を得、反省をさせられることも多かった。

一方で久しぶりの京都も楽しんだ。思春期から青春時代をすごした京都は私にとっては故郷同然。人生のほとんどを海外で過ごし、寺社仏閣を知らない娘に少しでも日本文化を教えてあげたいという気持ちから連れて行ったが(気温36度。ちょっと暑すぎた)、実際に一番楽しんでいたのは、私たち親であった。学生当時、抹香くさくてつまらないと思っていた京都が、海外暮らしが長くなった今、鮮やかに見える。ここであればヨーロッパの名だたる観光地に引けをとらないと。いや、観光地として海外を見習うべき点はまだたくさんある。市内各地に散らばる観光地を手軽に回る周遊手段(ヨーロッパの観光都市には必ずあるCity Sightseeing Busなど、簡便な観光方法である)の整備とか、歩行者天国の充実とか(祇園花見小路に車がバンバン入ってくるのには参った)、外国人観光客を(もっと)意識した街づくりなどである。でも、素材のすばらしさはまさに世界レベル。他国にマネできるものではない。こういう文化遺産をもっと生かして日本文化のすばらしさを世界に知らしめたいと改めて感じたものだ。

ともあれ、今回の旅は自分の人生を見直す上で様々な示唆を与えてくれたし、自分の原点にも戻れたことで、いわば自己再発見の旅となったように感じている。将来、自分の人生を振り返ったときに、あのときが一つの分岐点だったのではと思うのではないか、そんな時間を過ごした二週間だった。

明日はいよいよフランクフルトに向かう。
     
日本に来て一週間を過ぎて痛感していること。それは東京が「人を歩かせる街」だということ。ここ数日、本当によく歩いている。銀座、新橋、日本橋、有楽町、八重洲、丸の内、日比谷、赤坂、六本木、水道橋、海浜幕張と、地上地下、昼夜を問わず人に会うために歩き回っている。普段ヨーロッパでは車での移動がほとんどで、一番距離を歩くのが空港でゲートに向かうときという生活を続けていたせいで、足はなまっている上、今回帰国直前に靴を新調したため、足は水ぶくれと筋肉痛で悲鳴をあげている(今回の教訓:東京でははきなれた靴を履くこと)。これに加えて、むしむしとした天気にスーツ、ネクタイ姿で歩き回るので、汗も結構かくから、結構いいダイエットになる(食べる量も多いが)。

欧米に比べ、東京に太った人が少ない理由の一つは、普段から東京人の運動量が欧米人に比べて桁違いに多いからではないだろうか。明日は荷物を抱えて京都に向かう予定。(ああ、足が痛い。)
     
日本の飲食店の多さには毎度驚く。本当にこんなにたくさん、経営が成り立つのだろうかと思うが、日本(東京だったかも)は人口一人当たりの飲食店の数が世界一ということらしい。飲食店の業態も様々で、普通のレストランはもちろん、カフェでも軽食を出すし、居酒屋に屋台、バーにすし屋に小料理屋まで、大小よりどりみどり。バラエティも世界有数だろう。(料理の多国籍ぶりではロンドンが世界一と聞いたことがある。)

でも、食べる量が日本人だけが多いわけもなく、これはすなわち一店舗当たりの供給量が少ないことを意味している。しかしメニューはとても豊富である。ということは一品目あたりの売れ行きも少ないということだ。小料理屋なんていう小さい飲食店がたくさんあるのは日本ならではだろう。店が小さい割りに、店員はたくさんいたりするので、店員あたりの客数も少ないだろう。

一店舗あたりの上がりが少なくて、しかも一品あたりの売上も少ないということは、経済的に見れば効率が悪い。欧米であれば店はもっと大きいし、メニューのバラエティも限られているのが普通だ。でないと経営が立ち行かない。ロンドン北部のブレントクロス(Brent Cross)に大きなショッピングモールがあるが、ここには飲食店が二つしかなかったことに驚いたことがある。日本なら10を超えるレストランがあってもよいところだが、それでも結構すいていたものだ。ちなみに日本でよく見られる、レストランに入るために並ぶという光景、イギリスではめったにお目にかからない。

小さな飲食店がひしめく日本、どうやってみんな経営が成り立っているのか、仮説を考えてみた。

1. 日本人は外食率が高い。
2. 小さい店は客の回転率が早い。(客が長居しない。ヨーロッパでコース料理を頼めば3-4時間かかる。)
3. 食材を小口でも安く仕入れることができる流通市場が確立している。
4. 狭い店でも日本人は気にならない。
5. 日本人は夜など、小さいお店をはしごする習慣がある。
6. お店を夜の数時間しか空けずに、昼間は別の仕事をしている。

仮説なので、調べたわけではなく間違っているかもしれないし、他にもあるかもしれない。とにかく、新宿にしても新橋にしても、各駅前、これだけ多くのお店がひしめいていてそれぞれつぶれずに経営されているもところに日本的なものを見るのである。
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日本を離れて八年。イギリス、アメリカを経て現在ドイツ在住。30代も後半に入ったビジネスマンで二児の父。

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