Europe Watch

 これまでイギリス、アメリカ、ドイツと移り住んできたビジネスマンが、海外での暮らしや習慣、ビジネスなどについて様々な視点から語るブログです。
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週末、近所の空き地にサーカスがやってきたので子供たちを連れて見に行きました。サーカスといっても、木下大サーカスのような立派なエンターテイメントとは程遠く、数人の芸人一座が手作りで行う小規模で素朴なものです。怖くない綱渡りに、お寒い道化師、象のいない馬とロバだけの動物芸に、ちょっと危ない火炎術といった、お約束の芸の数々は、華麗さよりもうら寂しさを感じさせます。ある日に看板が出たと思ったら、水曜日に空き地に忽然とテントが姿を現し、週末だけショーを見せて、月曜には派手な色のトレーラーに一団と機材を積み込んで、次の町を目指す。まさに巡業一座。

ヨーロッパにはこうしたサーカス一座や、移動遊園地がたくさんあって、それぞれが各国各地を年中ぐるぐる巡っています。イギリスにもありましたが、ドイツではより頻繁に見かけます。アメリカでは出くわした記憶がないので、これはヨーロッパならではの風物と言えるのでは。思えば、フェデリコ・フェリーニの”La Strada”(「道」)や、パトリス・ルコントの橋の上の娘などはこうしたサーカス一座がドラマの舞台として描かれていて、彼らの暮らしの厳しさとわびしさが強く印象に残る映画です。でもよく考えたら、サーカス一座はアメリカ映画にも登場しますね。「ダンボ」なんていう名作もありましたが、フランシス・フォード・コッポラのミュージカル映画「ワン・フロム・ザ・ハート」ではナスターシャ・キンスキーが美しいサーカスの踊り子として登場します。どちらもアメリカが舞台でした。

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若い頃、当時の事業部長に「TIくんは、ロックとクラシックとどちらが好きなの?」と訊かれれたことがあります。音楽の好みで、アメリカに向いているか、ヨーロッパに向いているかがわかるそうで、それによって部下をどこに駐在させるか、決めていた・・・とはさすがに思えないけれど、参考くらいにはしていたのかもしれません。

そのとき私がどう答えたか、今となっては思い出せません。ロックはアメリカよりブリティッシュが好きだけれども、ジャズやフュージョン、R&Bなんかも好きだし、つまり、イギリスとアメリカのどちらでもいけたかもしれません。ボサノバなどの南米系もOK。その後、当時の事業部長はもういないものの、結局はイギリス、アメリカ、ドイツと欧米を巡ることになりました。

さて、そんなハイブリッドな私ですが、最近の好みは音楽も映画ももっぱらヨーロッパに傾倒しており、ジャズでも最近は本場アメリカのものだけではなく、こちらヨーロッパのジャズを愛聴しています。

     
先日ギリシャに行ったとき、タクシーのラジオやレストランで耳にした音楽はどれも地中海風というか、アラビックな音階を多用したものでした。トルコあたりの音楽の影響も感じられました。普段英米のロックやポップ音楽に耳が慣れている私たちには、こうした音楽が実にエキゾチックに感じられました。

でも、私の中ではギリシャ出身のミュージシャといえばなんといってもヴァンゲリスです。フルネームはEvangelos Odysseas Papathanassiou (エヴァンゲロ・オディスィア・パパサナスィウ)。高校生の時以来、長らくヴァンゲリス・パパサナシュウと覚えていましたが、先ほど調べたらもっと難しい名前でした。70年代にデビューしたシンセサイザー奏者で、当時人気絶頂のイエスに加入しようかというところまでいきましたが実現はせず、ソロ奏者として成功を収めてきました。「炎のランナー」「南極物語」といった彼がサントラを手がけた映画が大ヒットしたので、みなさんもどこかで耳にしたことがあるはずです。

私が彼のアルバムをよく聞いていたのは80年代でしたが、イエスに代表されるプログレッシブ・ロックが好きだったことのほかにこの映画の影響が大きかったと思います。

ブレードランナーブレードランナー
(2007/02/21)
サントラ

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原作はフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」―"Do androids dream of electric sheep?"という摩訶不思議なタイトルの近未来SF小説です。ハリソン・フォード、ルドガー・ハウアー、ダリル・ハンナ、ショーン・ヤングといった俳優を配し、リドリー・スコットが監督。1982年に公開されました。陰影の濃い映像と、寂寥感あふれる演出、そして謎を含んで余韻を残すエンディングといった、凡百のアメリカのSF映画とは一線を画した内容がカルトな人気を呼び、今だに語り継がれる傑作です。そして、そんなSFフィルム・ノワールに絶妙にフィットしたのがヴァンゲリスの音楽でした。

     
毎年この時期はクリスマスアルバムが無数に出されますが、印象に残るものは意外に少ないものです。私が気に入っているクリスマスアルバムは何枚かありますが、その中で最も洗練されておしゃれなのはこのフォープレイの「スノーバウンド」です。

SnowboundSnowbound
(1999/10/19)
Fourplay

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フォープレイといえば、リー・リトナー(g)、ボブ・ジェームス(key)、ハーヴィー・メイスン(dr)、ネイサン・イースト(b, vo)という、LAとNYそれぞれのフュージョン界の大物が集まって91年にデビューしたバンドで、当時はその洗練されたクオリティの高いスムース・ジャズ・サウンドが話題になりました。私は新社会人になったばかりの頃、夢中になって以来のファンです。三枚のアルバムを出してから、ギタリストがリー・リトナー(後に杏里と婚約)から、ラリー・カールトンに替わり、ギターの音はそれまでのLAフージョン色が消え、ブルース色が強くなりましたが、以来、これまでコンスタントに発表してきたアルバムは10枚に達します。(個人的にはリー・リトナー時代の音のほうが好みですが。)

このクリスマスアルバムは99年に発表されたもので、誰でも知っているクリスマスのスタンダード・ナンバーに加え、スティーリー・ダンのドナルド・フェイゲンの「スノーバウンド」をスムース・ジャズ風にアレンジするなど、彼ら一流の肩の力の抜けたリラックスした演奏で聴かせてくれます。

各作品で、必ず一曲はR&B界の大物シンガーを呼び、名曲を歌わせるという彼らのスタイルはこのアルバムでも踏襲されており、ここではエリック・ベネイが「クリスマス・ソング」をソウルフルに謳い上げます。
     
国名をそのままバンド名にしてしまうことがたまにあります。デビッド・シルヴィアン率いるイギリスのバンドJAPANは日本でも有名ですし、AMERICAというバンドもありました。EUROPEという北欧のバンドも一世を風靡しました。そしてあまり知られていませんが、かつてU.K.というバンドがありました。

後期キング・クリムゾンの主要メンバーだったジョン・ウェットン(vo., b.) とビル・ブラッドフォード (dr.) の二人に、ロキシー・ミュージックにいたエディ・ジョブソン (key., violin) とソフト・マシーンに在籍したアラン・ホールズワース (g.)が加わった4人が1978年に結成したバンドで全員がイギリス人です。メンバーの来歴からプログレッシブ・ロックとして分類されますが、音楽的にはクロスオーバーとでもいうべきもので、ビルの変拍子を多用した複雑なリズムに、アランの流麗なギターとエディのムーグ・シンセサイザーとエレクトリック・バイオリンが絡む様は、ジャズ・フュージョン的な色合いが強く(一枚目)、メンバー各自の卓越した演奏技術も印象に残ります。

個性の強いメンバーが集まったせいもあってか、最初のアルバム”U.K.”(邦題「憂国の四士」)を出しただけでビルとアランが脱退(これでジャズ・フュージョン色が後退)。フランク・ザッパ・バンドにいたドラマー、テリー・ボジオを引っ張ってきて、セカンド・アルバム”Danger Money”を発表しましたが、その後はライブ盤を一枚出しただけで解散してしまいました。

U.K.(紙ジャケット仕様)U.K.(紙ジャケット仕様)
(2006/05/24)
U.K.

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一枚目のアルバムのB面に収録されていた”Nevermore”では、ロンドンの歓楽街ソーホーの煌きが歌われます。アランの美しくも超絶技巧のアコースティックギターのソロに始まり、浮遊感漂うキーボードをバックに独特の深みと哀愁を帯びたジョンのボーカルが歌う様は、夏の夜のにぎわいを終えて夜明けを前に静まり返るソーホーを美しく表現しています。中間部でのアランのギターソロとエディのキーボードソロの応酬は見事なもので、今聴いても鳥肌が立つほどの感動を覚えます。バックのドラムスとベースのタイム感もすばらしい。

二枚目のアルバムの”Rendezvous 6:02"は、しのつく雨の降るロンドンが舞台。季節はおそらく晩秋。金曜の夕刻、パークレーンをドライブしてテムズ川を越えてウォータールー駅に向かった彼はそこでかつて見知った顔を見かけたような気がします。濡れるような美しさのエレピのサウンドが印象的な、哀感漂うナンバーとなっています。

このバンドの評価は賛否が分かれるようですが、こうしたいくつかの曲が放つ輝きと美しさは、私をティーンエイジャーのころから惹きつけてやみません。邦題では”U.K.”=「憂国」とすこししゃれて訳されていますが、マーガレット・サッチャーが政権につく直前、経済がどん底にあえいで社会への不満が充満していた当時のイギリスの空気と、彼らの放つ憂いを帯びたサウンドをあわせて表現したのではと思われます。

1979年、U.K.を解散したジョン・ウェットンは元イエスとEL&Pのメンバーとともに"ASIA"を結成し、今度は全米でヒットを連発することになります。U.K.はそんなロックの歴史の過渡期の一瞬のきらめきだったのかも知れません。
     
バグパイプなどを使った独特の哀感漂う旋律を特徴とするケルト・ミュージック。その影響を色濃く受け継ぐ現代ミュージシャンと言えばアイルランドのEnyaを思い浮かべる人が圧倒的に多いと思うのだが、私としてはなんといってもこの人が最初に来る。

Live at Montreux 1981 (Mike Oldfield)Live at Montreux 1981 (Mike Oldfield)
(2006/05/16)
Mike Oldfield

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これは先日買い物に出かけた際に覗いたCDショップで偶然見つけて衝動買いしたライブDVD。スイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルでのマイク・オールドフィールドのライブ(1981年)。彼はドイツでは特に人気があるのである。

ヴァージン・グループの創始者リチャード・ブランソンが70年代にヴァージン・レコードを立ち上げた時の第一号アルバムがマイク・オールドフィールドのソロ・デビュー作「チューブラーベルズ」(1973年、下写真)であり、これが全英チャート一位と大成功を収めたことからその後のヴァージン・グループの躍進が始まったといえる。曲の導入部のピアノによる印象的な旋律が、ホラー映画「エクソシスト」のテーマに選ばれたことから、神秘的な曲というイメージを持つ人も多いが、それは最初の数分だけで、繰り返される印象的なメロディをブリッジに曲は転調し、そこにギターによるケルト風の旋律がかぶさって、雰囲気は牧歌的になり、壮大に広がっていくのである。
Tubular BellsTubular Bells
(1992/06/29)
Mike Oldfield

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このアルバムはパート1、パート2と分かれているものの実質40分で一曲という大作。(当時はLPでA面にパート1、B面にパート2という構成。)

20年前、高校時代に夢中になって聴いたマイク・オールドフィールドだが、このモントルーライブが収録された後、80年代半ばからは大作志向からポップ路線に転換し、商業的な成功は収める一方、小粒な印象になってしまった。上に紹介したDVDではそんな端境期にある彼の貴重なライブ演奏を聴くことができる。久々に夢中になって見ることができたライブDVD。下は「チューブラー・ベルズ パート1」のライブ映像。

     
In the Shadow of Your Words

Cristin Claas。KarlstadtのCDショップで売れ筋として紹介されていたので衝動買いした女性アーティスト。オランダ人のような苗字だと思ったが、ベルリン出身のドイツ人のようだ。シンプルでアコースティックなサウンドに、力の抜けた、しかし艶のあるボーカル一本が乗る様は、ノラ・ジョーンズやコリーヌ・ベイリー・ラエのスタイルを思わせる。ただ、ノラのようなカントリー色はなく、コリーヌのような黒っぽさもない。いわば白人ユーロピアンスタイル。歌詞は英語とドイツ語の半々である。

アルバムが出るのはまだ二枚目だが、ドイツ国内ではかなり人気の様子。アルバムはドイツでしか入手できないようだし、公式サイトやブログもほとんどドイツ語だが、すでにSony BMGというメジャーがバックにいるので、国際的人気を獲得するのも遠くないのではないだろうか。

http://www.cristinclaas.de/
http://www.myspace.com/cristinclaas

Sony BMG ドイツ

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Cristin Claas

ドイツの音楽といえば、バッハ、ベートーヴェン、シューベルトといったクラシックか、Nena, MSG, Scorpions, Accept(古!)といったハードロック系、テクノ音楽のKraftwerk、ビジュアルパンクのTokio Hotel、あとはバイエルンの民謡(笑)くらいしか思いつかないが、こうしたソフトな癒し系アコースティックサウンドもあるんだということを再認識させてくれた。私が持つたぶん唯一のドイツ語のアルバム。
     
先日近所のドイツ人の子供たちが数人我が家に遊びに来ていて、庭で遊ばせていたのだが、その時にその子たちがQueenの"We will rock you"を合唱しだしたので驚いた。娘はその曲のCDとDVDをパパが持っていると子供たちに言った為、リビングで急遽QueenのライブDVDの上映会となったのだ ("We will rock you")。

We Will Rock You (Spec Dts)We Will Rock You (Spec Dts)
(2001/10/30)
Queen

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しかし、どうして8-9歳のドイツ人の子供たちがこの曲を知っているのだろうと不思議に思った。それが一週間ほど前のこと。そしてこの日曜、息子を連れて公園で遊んでいると、
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Author:TI
日本を離れて八年。イギリス、アメリカを経て現在ドイツ在住。30代も後半に入ったビジネスマンで二児の父。

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